丸大根 丸大根

和久傳

丸大根

2019.02.12

冬から春に旬を迎える丸大根。丸大根を3代にわたって栽培していらっしゃる、内田さんの畑を訪ねました。丸大根は聖護院大根とも言われ、日本で最も古い大根の品種のひとつです。内田さんの大根の素晴らしい品質と風味は、長年受け継がれ、工夫を重ねてきた特別な栽培技術から生まれています。この畑の大根は特に大きく、直径20cmほどまで成長します。大きくなるほど、甘みが出て、旨味が増します。
大根は冬のあいだ、ゆっくり成長します。寒さが、旨味を育てるのです。大根の成長にとって最も大切なことのひとつは、灌漑です。近くの川から水を引き、大根の周りの土を乾燥させた籾殻で覆います。籾殻を使っているのは、内田さんだけだそうです。夏の米作りから出る籾殻は、天然の肥料になり、そして水分を保つ緩衝材になります。収穫は一日に250〜300個。手洗いで泥を落とします。内田さんは、間引きの間隔を変えたり、毎年様々な工夫をしながら、大きくて風味豊かな大根を育てる条件を整えています。
和久傳では代々の料理長が内田さんの大根を使わせていただいています。長年の知恵と工夫が詰まった畑を拝見して、自然な甘さと繊細な風味の秘密が少しわかった気がしました。

丸大根 丸大根
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