室町和久傳
和久傳の料理と
シングルモルトの会を終えて
2019.04.19
1日ごとに春めいてくる頃、室町和久傳ではスコットランド本土最北端に蒸溜所を構える、ウルフバーン蒸溜所のウィスキーと、和久傳の料理をお楽しみ頂く会が開催されました。
この日に向けて、松本料理長はじめ料理人たちはウルフバーンのウィスキーに向き合い、お越しいただくお客様はもちろん、作り手の方へも感動して頂ける料理や、ウィスキーの提供方法はどんなものかと、試作を重ね当日を迎えた。
当日は、ウルフバーン蒸溜所より創業者のアンドリュー・トンプソンさんにお越し頂き、料理人たちが作り出した料理とウィスキーについて、そしてウィスキーの作り手の想いやご用意頂いたウィ スキーの特徴などについてお話し頂きました。
お越しになられたお客様には、桜をウィスキーで一晩つけた桜湯でお出迎え。
その後、4種類のウィスキーをアンドリューさんの説明と共にストレートで。お料理が始まると、お客様ご自身のお好みでウィスキーの合わせ方も楽しんで頂けるよう、4種類のウィスキーを水で割ったものもご用意。それに加え料理に合うアンドリューさんオススメのウィスキーや、料理人が料理とペアリングした ウィスキーを熱燗やハイボール、カクテルなどでもお楽しみ頂きました。
椀物では鰹出汁の中にピートの強いウィスキーを入れる事によって、ウィスキーと出汁のマリアージュを楽しんで頂ける一品に、アンドリューさんも蒸溜所と同じ香りがして、スコットランドへ帰ったようだと話していました。
また、蒸溜所の樽から直接注いで持って来て下さったスペシャルウィスキー、毎年少量しか世界に 出荷されないウィスキーや、スタンダードウィスキー4本とは違うシェリー樽で熟成されたウィス キーを、お客様に特別に楽しんで頂くなど、アンドリューさんは世界中でウィスキーのプロモーション活動を展開されていますが、料理とウィスキーのペアリングは今回が初めての経験という事で、大変楽しまれておりました。
ウルフバーン蒸溜所は、まだ創業されて6年目と短い蒸溜所ではあるものの伝統的な製法を頑なに守り、僅か4人の職人たちによって造り続けられています。まだ僅かな年数しか寝かせていないウィスキーが醸し出す味わいに驚かされ、この後10年20年先が楽しみになる蒸溜所だ。
<先付> 雲丹蕎麦
雲丹のまろやかさと木の芽のたった香りをウィスキーに合わせて。クリーミーでリッチな味わいにスモーク香とドライなウィスキーが合う一品。
<椀物> 胡麻豆腐のお椀
鰹のきいた出汁にピートの強いウィスキーを入れた一品。鰹出汁の燻された香りとの融合によって、お互いの良いところが共鳴する。
<焼き物> すっぽん炭火焼
皮まで召し上がって頂けるよう、低温で長時間じっくり火を通し燻製。燻製香と醤油のきいた一品にはウィスキーを熱燗で。